WORKS, WORKS - HOUSE
Dayfort

FACADE-1-

POACH-1-

ENTRANCE

LDK-1-

POWDER & WC

FACADE-2-

POACH-2-

LDK-2-

LDK-3-

SNTL

BATH-1-

SAUNA

BATH-2-

BATH-3-

BATH COURT -1-

BATH COURT -2-
Dayfort
― 囲うことで得る、開放のかたち ―
本計画は、利便性の高い市街地に建つ高層マンションから、便利な都市環境にありながらも、低層住宅が建ち並ぶ閑静な住宅地への住み替え計画である。周囲を住宅に囲まれた立地において、眺望や借景といった外部環境を積極的に取り込むことは難しく、計画の起点は「この場所で、どのような日常をつくるか」という内部からの視点に置かれた。
クライアントの要望は明確だった。防犯性とプライバシーを高く確保しながら、かつ以前暮らしていた高層マンションのガラス張りの開放感を失いたくない。その相反する要素を両立させるため、敷地境界に沿って高い目隠しと防犯を兼ねた壁を設け、周囲の環境から切り離された内側に、庭や植栽とそれを楽しむためのガラス張りの内部空間をつくる構成とした。
家族が集まるLDKは、二層吹抜けの大開口空間とし、マンションでは得られなかった縦方向への広がりを取り込んでいる。降り注ぐ自然光、庭の竹林の葉が揺れる様子から感じる風、そしてバイオエタノール暖炉の火の揺らめき。都市の中心にありながら、日常の中で自然の気配を感じられる空間体験を大切にした。
特に力を注いだのが浴室まわりの計画である。
屋内にはジャグジー風呂と造作サウナを設え、屋外には露天風呂、水風呂、外気浴スペースを連続させた。住宅としては非常に高い仕様ではあるが、打ち合わせを重ねる中で感じ取ったクライアントの強いこだわりを受け止め、限られた敷地条件の中に丁寧に組み込んでいる。
バイオエタノール暖炉の揺らぐ火、湯気の向こうに感じる外気、竹林の葉擦れの音。日常の延長にありながら、旅館やホテルに身を置くような深いリラックスを得られる空間である。
周囲の環境にとらわれないために囲う連続する壁、その内側に自分たちのための環境をつくり込むという考え方(Dayfort)は、市街地における都市型住宅のひとつの在り方を示している。
高い壁によって防犯性とプライバシーを確保しながらも、内側では光と風、緑と水を存分に取り込み、開放的な時間が流れる。その対比こそが、この建築の本質である。
守られた領域の中で、心からくつろぎ、日々の疲れを癒し、自然を感じながら過ごす。
この空間が、クライアントにとって安心と解放が共存する場所となり、満ち足りた時間を静かに重ねていくことを願う。
住宅設計監理 ー新築ー
所在地 : 大阪府 大阪市
構造規模: 木造 / 3階建て
延床面積: 約78坪
敷地面積: 約93坪
特殊木造(ストローグ) / 中庭 / 造作玄関扉 / 鉄骨階段
造作浴室 / 炭酸線 / 造作サウナ / ハルビア(Harvia)
水風呂(チラー冷却) / オーダーキッチン(クチーナ)
バイオエタノール暖炉(EcoSmartFire)
