WORKS, WORKS - HOUSE
Interval Garden

FACADE1

ENTRANCE

GALLERY

LDK1

LIVING

TERRACE1

MUSUC ROOM

BED ROOM

FACADE2

POACH

HALL

LDK2

LIVING2

TERRACE2
Interval Garden
― 境界をほどく、間の風景 ―
計画は、長らく生活してきた住まいを残しつつ、住み慣れた町の別敷地において、次なる生活スタイルを編み直す住居の計画である。ゆとりのある敷地条件を活かし、上下階の移動を抑えた平屋とすることで、日々の暮らしやすさと将来への柔軟性を備えた構成を目指した。
この住まいには、住宅機能に加えて音楽教室というもう一つの用途が求められた。両者を壁で明確に分断するのではなく、かといって音環境やプライバシーの観点から近接しすぎることも避けたい。そこで、外部の中間領域として中庭を、内部の中間領域としてセミパブリックな玄関、客間、ギャラリーを挟み込むことで、近すぎず遠すぎない関係性を丁寧に整えた。
動線計画においても、音楽教室は北側、住宅は南側に玄関を設け、外部からのアプローチを明確に分けている。一方で住宅側では、ガレージから軒下を通って玄関へ至る動線に加え、パントリーへとつながる勝手口動線も同様に軒下でまとめ、日々の生活のしやすさにも配慮した。
水害対策として敷地全体を周囲地盤より約1メートルかさ上げしているが、道路側は石庭による斜面の造景とし、軽やかな印象の階段アプローチによって、エントランスへ向かう期待感を演出している。玄関ホールには小上がりの和室を設え、通常は開放して広がりのある玄関として、来客時にはLDKから距離を保った客間として利用できる構成とした。
玄関からギャラリーを抜けると、中庭に対して大きく開いたLDKへと視界が広がる。平屋でありながら、天井高に変化を与えることで空間が単調にならないよう配慮し、用途に応じた居心地の違いを生み出している。各居室は中庭、テラス、デッキに面して配置し、開口部の大きさや位置によって外部とのつながり方を繊細に調整した。
中庭は一般的には、外部からの視線を遮り、採光や通風を確保するために採用されることが多い。本計画ではその役割にとどまらず、内部空間どうしの距離感や関係性を調整する存在として位置づけている。内部と外部、住宅と教室、公と私。そのあいだに置かれた Interval Garden は、中庭建築の新たな可能性を示すものであり、光や風、植栽の変化を通じて、人と人、空間と空間をやわらかにつなぐ。
日々の暮らしの中で景色が移ろい、自然や人との関係性が静かに育まれていくこの中庭が、住まい手にとって心に残り続ける風景となることを願う。
住宅設計監理 ー新築ー
所在地 : 福井県
構造規模: 木造 / 平屋
延床面積: 約104坪
敷地面積: 約115坪
中庭 / 造作玄関扉 / 屋根付テラス / 屋外キッチン
ギャラリー / 音楽室 / 製作ガレージ片引きドア(施工協力:応緑)
